バゲットを使った、食感のしっかりしたフレンチトーストには、バナナやグレープフルーツ、オレンジ、りんごといったフルーツと、アイスクリームがのっています。
バゲットのフレンチトーストは、このしっかりした歯ごたえと、ほのかな塩味ですね。ふわふわのフレンチトーストが食べたいときは、フェルマータカフェ(新潟市中央区)の厚焼きフレンチトーストがオススメですが、たまにはメイフェアのバゲットフレンチトーストでのんびりなさってください。
●おいしいフレンチトーストを食べにいく
おいしいフレンチトーストには本当に目がない。
古い拙著だったか、以前にどこかで書いたように、私(テノール齋藤)は大のフレンチトースト好きで、メニューに載っていると満腹でも注文せずにはいられないのだから、こらえ性がないのかも。
「おいしいフレンチトースト」と簡単に言うものの、これがなかなか難しい。
一昔前に流行ったグルメ番組みたいに小うるさい蘊蓄を垂れるつもりはないけれど、外でフレンチトーストを食べて「これはおいしい」と納得したことはあるだろうか。
私はフレンチトースト研究家を自認するほど子どもの頃から毎朝のようにフレンチトーストを食べてきた。といっても小学生の頃は母が作ってくれていたわけだが。
大人になってからは、どこぞのフレンチトーストがおいしいとの評判を聞きつけると、2時間半くらいで行ける範囲ならどこへでも出かけた。「2時間半」というのも中途半端かな。
まあそれでも、新潟から関西なら余裕。東京などお散歩圏内。
たかがフレンチトーストを食べるために3万円もの交通費をかけて出かけるなど、興味のない人からすれば理解不能かもしれないが、実のところ往復の時間にも仕事はできるので、「気分転換に仕事場を変えて、おやつにフレンチトーストを食べて、また帰ってくる」ような感覚でもある。
●今までで一番おいしいフレンチトースト
さて、そんな私のイチオシは、メイフェア(新潟市中央区古町エリア)の「スタンドで食べるフレンチトースト」だ。
※古町は新潟の古い繁華街。新潟駅から少し離れていますが、タクシーで3〜4分です。
なんと、こんなスタンドで出てくる。
「なんだこれ……フレンチトーストか?」と驚き呆れたが、一口食べてみて、「これだ」とつぶやいた。
つぶやいてみてあらためて気づいたが、本当に感激したときは「これだっ!」と叫ばないんだなあ。
なんだか無造作な声が漏れるだけ。「あ……」「おお」みたいに。
こんなエキセントリックな提供のされ方だが、おいしいフレンチトーストの3条件を満たしているが驚きだった。
●おいしいフレンチトーストの3条件
1. 一口サイズ
まず、一口サイズにカットされていること。
これは「執筆しながら片手でフレンチトーストを食べる」という私のニーズに応えてくれる条件でもある。
もっとも、一口サイズといっても口の大きさは人それぞれだから、多少の幅はありうるが、食パン一枚の半分ではさすがに大きすぎる。
フォークで刺して無理なく一口で食べられるというのは、大事な条件だ(特に私には)。
2. 蜂蜜
かけるのはメイプルシロップではなく、蜂蜜がいい。
あ、正確にはちょっと違う。
本物のメイプルシロップなら、とても良い。蜂蜜なみに良い。
しかし、メイプルシロップの香りをつけただけの、よくあるメイプル風ケーキシロップは残念。
欲をいえばモクシュクなど花のような香りの蜂蜜だとうれしいけれど、そこまで贅沢は言わない。
――と思ったら、メイフェアのフレンチトーストにかける蜂蜜は、モクシュクから採れた蜂蜜だった。
最高。
3. 飲み物は紅茶
フレンチトーストは味が強くないので、飲み物は温かい紅茶が合う。
味の強くない飲み物が良い。
1番は紅茶、2番は緑茶、3番は凍頂ウーロン茶かな。
オレンジジュースやアップルジュースにはあまり合わない。
ほうじ茶も悪くない。
メイフェアは紅茶サロンだけあって、フレンチトーストに合う飲み物が揃っていた。
ということで、新潟市に来たら、メイフェアのフレンチトーストをぜひ食べてみてほしい。
本場のおいしいフレンチトーストをご存じの方は、懐かしい気分に浸れるかもしれない。
※今は新潟市に来たらフェルマータのフレンチトーストをどうぞ。テイクアウトもできます。
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