英国紅茶サロン メイフェア
コラム
◆玄米ランチセットで「これなら毎日通うわ、おれ」
メイフェアオーナーは、あるときふと思いました。
メイフェアという店が大のお気に入りで、毎日必ずサンドイッチやキッシュを食べたり、スープや紅茶を飲んだり、ケーキやフィナンシェまで食べたりと、メイフェアの食事で生きているようなもの。
安全だし、おいしいし、雰囲気イイし。
音楽も最高だし、スタッフは良い声で話すし。
なのに、ごく稀にですが、他の店でランチが食べたくなるときがある。
なぜだろう。自分でもよくわからない。
最近、やっと気づきました。
「玄米がない!」と。
どうして気づかなかったのかわかりませんが、子どもの頃から玄米を食べていて、しかも肉料理も好き。
越後もち豚の角煮とか。
地鶏のトマト煮とか。
肉料理なら、ボリュームのあるサラダもほしい。
あとは、欲を言えば、具の多いスープ。
液体ばっかりの水みたいなスープではなくて、ほとんど具でできているような、ずっしり重めのスープ。
サンドイッチもいいけれど、一日に少なくとも一回は玄米を食べないと、食事をした気がしない。
そこで、例によってオーナーの無茶な指令が飛びました。
「玄米ランチ、作って」と。
「玄米……メイフェアに玄米……ですか?」とスタッフ。
「そう。メイフェアのお客様に満足してもらえるような、質の高い玄米ランチね。しかも肉料理も付け合わせも日替わりで。サラダはてんこ盛り。ゴージャスなスープも忘れずに。デザートとダージリン紅茶がつくのは当たり前だからね」
「オーナー、それではランチじゃなくてディナーですよ」
「いいよ。ディナーみたいなランチを、ランチの値段で提供しよう」
いつものように無茶な指令でしたが、そこは優秀なスタッフたちのこと、やがて玄米ランチセットを完成させました。
なにしろオーナーは、スタッフの殺し文句を知っています。
「お客様が喜ぶぞ〜」
メイフェアのスタッフはみんな、「お客様に喜んでいただく」という言葉に、とにかく弱いのです。
どんな無理難題を課されても、「お客様に喜んでいただこう」というセリフが飛び出した途端に、「そうですねっ」と目をキラキラさせるのです。
そんな経緯がありながら完成した玄米ランチセットが、こちら
↓
「ブラボー、ブラボー」と連発しながら完食したオーナー、最後に一言。
「これなら毎日通うわ、おれ」